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自作*アナライズ

作曲した内容の公開と分析です。参考となる部分があったら嬉しいです!

Spiral/ライフワークとなる〈03〉

更にテーマをしつこく掘り下げる。

DmとAm、一体どちらがテーマのトーナリティとなっているのか?

なかなか決着が付かなかったのですが、試してみたい編成に合わせてリアレンジを進めていたところ、やはりこれは最初に作曲した時点でのDmなのではないか、という結論に辿り着きました。

やれやれですね。

では、なぜにAmに変更してしまったのだろうか?その試行錯誤にモードが絡んでいたことは確かです。Dmを中心に考えると(僕の場合)間違いなくモード的な手法に偏ります。これは個人的なセンスというのか、好みからくるものでしょう。

Dmというのはイメージ的にDドリアンというベクトルが僕の場合、働きますので、このモード的なところを嫌ったフシがどうもあります。

もっとハッキリしたテーマらしい色合いを演出したかったのでしょう。

Amからの下降系、これはもう誰がどう聴いたってシンプルで分かりやすい。

しかし僕の脳裏には何時も、26歳の秋、これを作曲した時は違っていたはずだ。あのSpiral(当時は「美しいウズマキ」と言いましたが)の響きを捨てて良いのか?という疑問が付きまとっておりました。

そこで、Amで演奏するユニットはそれはそれで良いとして、今般立ち上がるかもしれないバンドにおいては、初志貫徹しようと決めたわけです。

よってDm、これで行くと!

テーマAのコードプログレッション Dm→G→F→Am このように。

Amがポイントです。他ユニットに於けるアレンジでは主調(トニック)に置かれるAmがここでは「Ⅲ度マイナー」というわけですが、これが美しい。そしてこの前に置かれるFがDmの平行調を想起させている。Gはハ長調より持って来た借用和音であるけれど、その後にFに逃げたところが、このプログレションを救われたものとしている。

2回目の繰り返しでは F→Amの部分をEm7.9-E♭9に差し替えてブリッジ先頭のコード"D/C7"に向うように考えたわけです。最近までこのテーマブリッジの最初のコードは単純なDトライアドであり、しかも両手ユニゾンで弾かれるものでした。

しかしそれでは、あまりに無機質、ハーモニーが無さ過ぎる。

ということで、C7を下に置いてコードオンコードとし、古典的一辺倒に終止するテーマに、若干の梃入れを行いました。

テーマBに行く前に、Gm7-C7というⅡ-Ⅴを入れていたものを、Gm7-G♭M7として更に駆け上がりで入るやり方を止めて、キレイにコードだけで持って行くように変更。

これは最近のスケール、リードノート主義から、ハーモニーで聴かせる方向への転換の現れです。

このテーマBも、時計の針を戻してFLAT122、それから最初バイオリニストに弾いていただいていた旋律要素を後半で復活させるなどして、テーマAとの統一感を持たせるように工夫しています。つまりは8B×4(32B)の尺を持つこのB全体をFのトーナリティで通すということにしています。つまり、

テーマA=Dm テーマB=F

▼下図テーマA 上段がピアノ、下段がEPでアレンジされています。

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という正しくベートーベンのようなシンプル、明快な構成と言えるでしょう。

しかし、これは懐古趣味で過去に戻ったというのではないです。

音使いと、ヴォイシングは自分のスキルでは可能な限り最新のモノを使い、かつ自然な流れに終止するよう心がけています。

このアレンジの根底にあるのは、想定しているのがピアノ2台(もしくは片方がEP+Syn)+Drだからです。そして先々、ギターを加える。もしくは管楽器1本を加えて完成型とするように地図を描いています。人ひとりには、それぞれ「与えられたひとつの時間」と「自分の世界」があります。またお金に関すること、音楽と生活の結びつきをどう考えるかは個人差があってとても難しい。

僕はこうして音楽本意に考えておりますが、このヴィジョン通りに行く確立は言うなれば、地球の海と陸の割合、3:7でしょう。もちろん「3」の方、30%ですね。

悲観せずに頑張りたいと思います。

▼下図テーマB 平行調のFに移り明るい色調となります。

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